令和を駆け抜けるOLの育児日記

30代OL三児育児中。共働き。ブログテーマは子育て、お出かけ、節約、株。

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ワーママのライフスタイルは「よくばり」なのか?

こんにちは。

先日ツイッターで話題になっていた、広島県発行の「働く女性応援よくばりハンドブック」について。炎上していましたね…。

ハンドブックの内容は、各種支援制度や手続き等、わかりやすくまとめてあっただけに、一部の表現に残念な箇所があったのはもったいないです。

 

まず、よくばりという表現。

仕事をすること、家庭を支えること、どちらも叶えるのはよくばりだというかのようなメッセージには正直カチンときてしまいました。

そもそも高度経済成長期、都市部への人口集中・核家族化に合わせて「父親が外で働き、母親は家を守る」というライフスタイルが確立されたものの、時代が進むにつれその前提は破綻しつつあり、令和3年現在、夫婦共働き世帯は片働き&専業主婦世帯を大幅に上回っています。(厚生労働省の統計では倍以上となっています)

仕事をする理由も、片働きの賃金では、生活が苦しいためという世帯が多いのが実情ではないでしょうか。経済回復や労働者の賃金を上げる結果も出せないような、行政の立場から「よくばり」などと言われる筋合いはありません。

労働者も不足しつつある少子高齢化社会において、行政としては働き手を確保したいはずなのに、怒らせてどうする?という呆れもありますね。

 

次に、ワーママの心構えのページ。

いまや、女性が働くことは珍しくもなんともありません。むろん業界によりけりですが。

周囲への気遣いが大切なことなどは、働く人間なら当然わきまえている常識でしょう。例えば子育て世帯に限っていうと、産休育休や子どもの体調不良などで仕事を休む際、周囲にフォローをお願いし、謝罪、感謝したりする場面は多いですよね。正直、働く女性は周囲へよく配慮していると思っています。(もちろん個人差はありますが)

私はむしろ、周囲の人間にこそ配慮を求めたいです。現状、仕事に穴をあける人間(特に働く母親)は常に低姿勢でいるべしという風潮があるように感じます。「悪いことをしているわけでもないのに常に謝罪して、自己肯定感が削れていく」といった声も少数ではありません。謝罪ではなく、感謝を広めませんか。

問題なのは、子どもを産んだのは自己責任、周囲に迷惑をかけるな、そういった暴論です。「人に迷惑をかけてはいけない」という教え自体は悪いことではないのですが…。

人間誰でも、突然体調を崩すか、事故に遭うかなどして、仕事に穴をあけるときもあるでしょう。それぞれのバックグラウンド関係なく、不測の事態でもお互いフォローし合えるような空気がもっと醸成されたらと、願ってやみません。

 

冊子の中の、父親の態度も酷い。

育児界隈では父親が燃えがちですが、これも酷かったです。しれっと「周囲の人」に交じってるのもおかしい。家のことは「お願い」されてやることか?「手伝っているから勘弁してほしい」?母親主体が前提なのもおかしい。

まったく時代に即していない内容で、批判されないと思った認識の甘さに脱力してしまいます。自治体によっては父親対象のハンドブックを発行しているというのに。

 

当該ハンドブックを発行したのが行政機関なので、行政に求めることを挙げてこの記事を締めます。

まず、意識改革。

今回の炎上で、行政機関で働く人間が、女性が働くことに対してどのような意識を持っているか、想像がつきました。公共のためにある機関ですから、きちんと認識をアップデートしていっていただきたいです。

次に、企業への働きかけ。

働く女性、子育て世帯だけでなく、より多くの人が仕事と暮らしを充実させられるよう、企業へ働きかけてほしいです。

具体的には、労働時間を減らす・人員に余裕を持たせる・働き方改革の推進などでしょうか。労働者の働く環境をよりよくするよう努め、人々の余裕を生んでいただきたい。そうして他責的な自己責任論がはびこる社会から、他者に寛容な社会へ変わっていってほしいです。