皆さんこんにちは!
最近子どもたちが兄弟げんかをするようになって、夜の寝かしつけが一苦労です。
しかしお互いに私の上で寝ようと必死に争っているのを見ると、ついつい口元が緩くなってしまいます。
今回は『保健所の「コロナ戦記」TOKYO2020-2021』を読んだので、その感想について書いていきたいと思います。
この本を読もうと思った理由
今回この本を読んだ理由は、政府のコロナ対策について疑問を持つことが多くなり、実際に現場で働いている人の声を知りたかったためです。
よくテレビで「専門家」と呼ばれる人たちがコメンテーターとしてコロナの危険性について語っているのを見て、
本当に危険なウイルスなのか?
という疑問を持つようになりました。
現在、政府の政策としては
・水際対策の強化
・ワクチンの三回目接種の前倒し
・5歳~12歳へのワクチンの許可
を実施しており、各自治体ではまん延防止等重点措置を実施し始めています。
しかし、現在国内で流行しているオミクロン株での第6派では今までのコロナウイルスとは明らかに性質が違うのはデータを見れば明らかだと思います。
感染者数が過去最高を更新する中、重症者数と死者数が過去の波に比べて明らかに少ないです。
そういったことを無視した政策決定は将来の日本にとってマイナスになるのは当然のことだと思います。
こうしたモヤモヤを少しでもなくせるのではないかと思ってこの本を手に取りました。
筆者:関なおみさんについて
1999年から、感染症対策に係る様々な業務をこなしてきたようです、特別区の福祉事務所の係長、保健所の課長等として勤務。
コロナ禍においては、東京都福祉保健局健康安全部(現・感染症対策部)感染症対策課(現・防疫・情報管理課)に課長として勤務。医師免許を所持。
この本の内容は関さんの個人的な見解となっています。
他にも↓のような本を書いています。
本の読みやすさ
ページ数
この本のページ数は400ページ弱です。
新書ですので、読み終わるのに3時間くらいかかりました。
壮絶な勤務内容に、感情移入しながら読むとかなり疲弊しましたが、専門家でない私でも読みやすい文章でした。
項目について
新型コロナウイルスの発生、第1派から第5派までの各項目、そして今後の課題についての項目等に分かれています。
この本をおすすめする理由
実際に現場で働いている方の生々しい記録を読むことができます。
コロナ対応をしている保健所職員の方々の大変さが伝わってきます。
保健所が何をしているところなのかの説明もあり、勉強になりました。
また、「保健」と「医療」は違うということがひしひしと伝わってきました。
この本を読んで思ったこと
この本では第5派までの対応について書かれています。
私が一番、印象に残った言葉が以下の部分で、
第2次世界大戦後、占領期の改革として、GHQ公衆衛生福祉局長であったクロフォード・F・サムスをはじめとしたスタッフが繰り返し強調したのは、専門家による技術行政の確立であり、「日本の公衆衛生が進歩しないのは、専門家の意見が専門家でない者によって左右される仕組みになっているからである。これを改めなくてはならない」と主張していた。現在、この時と同じことが繰り返されている感が否めない。
(p.312より引用)
まさに今の問題点を表していると思いました。
確かに、政治には様々な分野の専門家の意見を取り入れ、総合的に判断し、より大きな利益を追求することが求められます。コロナ禍の今、「感染症対策」のほか、「経済」「教育現場」「外交」等といった分野からの意見も参考にすべきでしょう。しかし、マスコミ等に煽られた「コロナ怖し」の感情論が、感染症対策の専門家による見解を覆い隠してしまうようなことはあってはなりません。
また、保健所の負担を考えて感染症法の分類を5類相当にできたら、ということについても書かれていました。
是非、より多くの方にこの本を読んでいただきたいです。
まとめ
国民一人一人がコロナウイルスについて興味を持ち、正確な情報を知ろうとすることが大切ではないかと思います。出所不明の情報を安易に拡散しない、情報の発信源まで確認する、データを見て、自分の頭で考える…。個人個人でできることはたくさんあります。
テレビで報道している内容は、テレビ局の意向に沿って報道されていることも多く、客観的な報道なのかどうかは疑わしい、というのが私の意見です。
新型コロナウイルスについて正しく恐れ、付き合っていく必要があると思います。
また、日本では感染症対策の法整備が遅れているのは事実だと思うので、今回のコロナ禍を契機に改善されればいいと思います。